のようなもの
このページの内容はBlender 2.63a(2012年5月リリース)に基づいています。
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Blenderはオープンソースの3DCGソフトウェアです。モデリング・レンダリング・アニメーション一通りをこの1本でこなすことができ、高価な市販ソフトにも負けない機能を持っています。公式サイトのArt Galleryにある作品群を見れば実力のほどがうかがえると思います(もちろん、自分でこうしたCGが作れるかどうかは別問題ですが……)。
最近ではゲームエンジンUnityでゲーム制作をするときに連携するソフトとしてもしばしば名前が挙がっています。
Blender 2.5では大がかりなリニューアルが行われ、見た目にもかっこよくなりました。今勢いのあるフリーソフトのひとつです。
ただ、このソフト、控えめに言ってもとっつきにくいところがあります。とっつきにくいどころか、UIが変態だという声が多数あります(笑)。このページは、Blenderの導入にあたっておそらく多くの人が最初につまずくところを回避しつつ、短時間でとりあえず使えるようになるためのガイドを目指して書いてみました。
Blenderの最新版を公式サイトのダウンロードページからダウンロードします。自分のプラットフォームに合ったものを選びましょう。
3DCGソフトを触るからには、まず何はともあれレンダリングしてみたいですよね。早速やってみましょう。
Blenderをインストールして実行すると、起動画面が表示されます。適当な場所をクリックして閉じたら、F12キーを押してみてください。レンダリングが実行されます。他の方法としては、左上のメニューに Render > Render Image というのがあります。「F12」の表示があるのがわかるでしょうか?
さて、立方体が無事にレンダリングされたと思いますが、この画面を閉じるにはどうすればいいのでしょうか。答えはF11キーです。さきほどのRenderメニューにも、Show/Hide Render View というのがあるのが確認できると思います。
レンダリングはF12→F11です。まずこれを覚えてください。なお、ESCキーでレンダリングを中断することもできます。
レンダリング結果を画像ファイルとして保存するには、F12でレンダリングした後にF3です。メニューとしては、左下のほうにある Image > Save as Image を実行しています。見慣れないファイル保存画面が画面いっぱいに表示されてぎょっとすると思いますが、こういうものだと受け入れてください。Blenderに限らず、3Dソフトはこうした特殊なユーザーインターフェースを採用していることが多いです。作業内容が複雑だったり、いろんなOSに対応する必要があったりと、それなりのわけがあります。右上のあたりにあるCancelボタンまたはESCキーで閉じることができます。
3D空間内にさきほどレンダリングした立方体やカメラらしきものが表示されています。これを選択して動かしたり、エディットしたりするのだろうと考えるのはまあ普通ですよね。
ところが、オブジェクトを必死で左クリックしても、変なターゲットマーカーみたいなものが動くだけで何も起きる様子がありません。おそらく多くの人がBlenderに挫折するポイントなのではないでしょうか。
なんとこのソフト、選択は「右クリック」なのです(変態!変態!変態!変態!)。
設定で左クリックに変えられますので、変えてしまいましょう。
もちろん右クリックのままで使ってもいいのですが、慣れるのに時間がかかりますし、また、右クリックに慣れたら慣れたで、他の3Dソフトでもうっかり右クリックで選択してしまう(笑)という弊害が出ます(実際に出ました……)。また、ノートPCのタッチパッドでも少々困る場合があります。副作用もあまりないので変えてしまって大丈夫です。
変更の仕方ですが、左上の File > User Preferences... で環境設定のウィンドウが開きます。
上のInputタブを選択して、Select With: のLeftをクリックします。左下の Save As Default を押すと設定が保存されます。
設定を変更したら、左クリックで選択したり、ドラッグで動かせることを確認してみましょう。
立方体を選択してTabキーを押すとポリゴンを直接編集するモードに切り替わります。もう一度Tabキーを押すと元に戻ります。左のサイドバーや下のツールバーが切り替わりますので、何度か繰り返し押して確かめてみてください。これらのツールを使ってオブジェクトやポリゴンへの操作を行うことになります。
また、Aキーで全選択および選択解除ができます。Ctrl+Aではないこと、選択の解除にも用いることに注意してください。
一般的なソフトでは、何もないところをクリックすると選択が解除されますが、Blenderでは解除されません。これにはメリットもあって、複雑な選択をするときにクリックをミスして解除してしまうことがないようになっています。
視点を動かすにはマウスの中ボタンとShiftキーを使います(MacBookの場合は下の枠内をご覧ください)。以下の操作を試してみてください。
| 中ドラッグ | 回転 |
| Shift+中ドラッグ | 移動 |
| ホイール | 拡大・縮小 |
また、テンキーのピリオドで、選択したオブジェクトやポリゴンや頂点にフォーカスします。これによって回転や拡大・縮小の基準点も変わるので重要な操作です。カメラ、立方体それぞれを選択してピリオドキーを押し、中ドラッグで回してみてください。
テンキーの1、3、7キーでそれぞれ前面、側面、上面からの視点に切り替えられます(Shiftを押しながらで反対側からになります)。5キーで遠近感の有無を切り替えられます。なお、これらのキーは3D空間のウィンドウにマウスカーソルが乗っていないと効きません。
操作の流れをおおまかにまとめると、オブジェクトを選択してピリオドキーでフォーカスし、マウスの中ボタンや数字キーで視点を変更、Tabキーでモデリングに入るという感じになります。
テンキーの0を押すとカメラからの視点に切り替わります。もう一度押すと元に戻ります。
ここで、もうひとつのナビゲーション手段である Fly Navigation を使ってカメラアングルを調整してみましょう。
テンキー0でカメラ視点にしたら、Shift+Fで Fly Navigation を開始させます。マウスカーソルを上下左右に動かすとカメラの向きが変わります。左クリックまたはスペースキーで確定、右クリックまたはEscキーでキャンセルです。
また、Fly Navigation という名前だけあって、空を飛ぶような動きができます。Shift+Fを押したら、W/A/S/Dキーで前後左右に移動します。FPS等のゲームでおなじみのキーですね。RとFで上下に移動することもできます。これらのキーには慣性がついていて、押しつづけるとすごい勢いで加速していってしまうので、慣れるまでちょっと大変かもしれません。広大なシーンを移動するときにはこのほうが便利ということでこうなっているようです。
いいアングルになったと思ったら、F12キーでレンダリングしてみてください。F11で元に戻ります。
Fly Navigation はもちろんカメラ視点でなくても使えます。Blenderの3D空間を移動する、もうひとつの便利で楽しい手段です。
ここまでに説明した操作をまとめると以下のとおりです。よければコピーして持って行ってください。
レンダリング F12→F11、F3で画像を保存
中ドラッグ 回転
Shift+中ドラッグ 移動
ホイール 拡大・縮小
MacBookの場合
2本指のドラッグ 移動
Alt+2本指のドラッグ 回転
ピンチイン・ピンチアウト 拡大・縮小
テンキーのピリオド フォーカス(★重要★)
テンキー1 フロントビュー(Shiftを押しながらで反対側から)
テンキー3 サイドビュー
テンキー7 トップビュー
テンキー5 透視投影と平行投影の切り替え
テンキー0 カメラ視点
Shift+F Fly Navigation
W/A/S/D 前後左右に加速
R/F 上下に加速
左クリック/Space 確定
右クリック/Esc キャンセル
Tab Object Mode/Edit Mode切り替え
A すべて選択・選択解除
さて、レンダリングとナビゲーションの仕方がわかりました。大きなハマりポイントもクリアしましたので、これでBlenderを使えるようになったも同然! なのではないでしょうか。もう何も恐くない、ですね(えっ……)。あとは、やりたいことに応じて公式サイトや日本語のユーザーサイト、書籍などを調べていけばいいのではと思います。
ちなみに、Blenderのバージョン2.49以前と2.5以降では操作がまったく違います。ウェブで検索すると2.49以前の情報がたくさん出てきて混乱してしまいますが、今のところ仕方がないです。そういう意味では、2.5以降に対応している解説書を探したほうがいいかもしれません。
個人的な意見としては、もしいくらかCGの知識があれば、まずUIを全部触ってみるのが手っ取り早いと思います。例えば左上からFileメニュー、Addメニュー、Renderメニュー、Helpメニューと開いていって、項目をひとつひとつ読んで使えそうなら使ってみたり、ボタン類も片っ端からクリックしてみるのです。わからないものは適当にスルーして、おかしなことになったら再起動すれば大丈夫です。目的はとにかくソフトの全体像を把握することです。1時間もかからないと思います。
一通り触ってみれば、どこに何があるのか、どんなことができるソフトなのか、「だいたいわかった」という気分になって、抵抗感がなくなります。Blenderに限らず、GUIアプリケーション全般の導入におすすめの方法です。